貯水槽は定期メンテナンスが必要?
2024/10/16
貯水槽は水を一時的に貯めるための設備で、水の供給量の安定化や、災害時や水不足時の備えに使います。安全な飲料水を供給するためには、定期的な清掃や点検を行うことが重要です。今回は、貯水槽の定期メンテナンスについてご紹介します。
貯水槽の清掃は法律で義務付けられている
貯水槽の有効容量が10トンを超える大きさの貯水槽は、水道法で年1回以上の貯水槽掃除及び水質検査の実施が義務付けられています。10トン未満の小規模貯水槽は各自治体ごとに清掃頻度を義務付けているケースが多くあります。小規模貯水槽を設置する建物の管理者は、お住まいの自治体が定める条例を確認しましょう。
貯水槽の清掃をしないとどうなる?
年1回以上の法定検査を実施しなかった場合、水道法54条8号違反に該当します。違反すると建物の管理者またはオーナーに対して100万円の罰金を科される可能性があるため、注意が必要です。また、定期メンテナンスをせずに貯水槽を使用し続けると、タンク内に錆やカビ・雑菌が発生して水が汚染され、汚染された水を飲用した人たちの健康を害する恐れがあります。建物の利用者の安全を守るためにも、定期メンテナンスは欠かさずに行いましょう。
貯水槽清掃依頼の流れ
貯水槽の清掃は自身で行うのではなく、清掃業者に依頼をします。ここからは、貯水槽清掃依頼の基本的な流れをご紹介します。
清掃業者の選択・依頼
最初に、清掃を依頼する業者を探します。清掃業者は数多くあるため、貯水槽清掃についての知識や技術が豊富な業者を選びましょう。業者選びの基準として、「建築物飲料水貯水槽清掃業」の登録を受けているかを確認します。登録済みの業者は、貯水槽の清掃に関して一定以上の物的・人的基準を満たしていると判断できます。
貯水槽清掃および断水の告知
清掃業者の決定後は、清掃を行う日程を決めます。清掃の日時が決まったら、施設の利用者へ清掃に伴う断水が発生することを告知しましょう。事前告知は清掃の2~3週間前を目安に行うことで、施設利用者も余裕を持って準備ができます。
清掃当日の立ち会い
清掃当日は、清掃中常に立ち会う必要はありません。清掃後の確認作業で立ち会いを求められるケースはあります。なお、清掃終了時に立ち会うことで貯水槽が復旧したかを確認できるため、業者からの要請の有無に関わらず、終了のタイミングでの立ち会いをおすすめします。
報告書の確認
清掃業者は清掃終了後に水質検査を行いますが、結果はその場では分かりません。後日、清掃業者から管理者へ報告書が送付されるため、内容に目を通して水質に問題がないかを確認します。また、貯水槽の清掃・点検・検査についての記録は5年間保存します。報告書は内容確認後に処分せず、無くさないように保管しましょう。
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まとめ
10トン以上の貯水槽は、法律で年1回以上の清掃が義務付けられています。10トン未満の貯水槽も、各自治体で清掃頻度を定めているケースが大半です。建物の利用者に安全な水を供給するためにも、定期的なメンテナンスは欠かせません。信頼できる清掃業者を見つけて、貯水槽を清潔な状態で維持しましょう。