給水ポンプが壊れると水が出ない?
2025/5/20
マンションやビルなど複数階の建物で水を建物内に行き渡らせるためには給水ポンプが必要です。
つまり、給水ポンプが壊れることは給水に支障をきたすことにつながります。今回は、給水ポンプが壊れて水が出なくなる要因について、マンションで使われる給水ポンプの種類とともに解説します。
マンションで使われる給水ポンプの種類
マンションで使われる給水ポンプは、主に増圧ポンプ・加圧ポンプ・揚水ポンプのいずれかです。
それぞれの概要や特徴を解説します。
増圧ポンプ
増圧式直結給水方式で使用する給水ポンプです。高さのある建物では、水道本管からの圧力だけでは上階まで水を給水できません。そこで、増圧ポンプを用いることで高層階にも給水ができます。
増圧式直結給水方式は、貯水槽が不要で広いスペースを必要としないことや、受水槽のメンテナンス費用がかからないなどのメリットがあります。ただし、増圧ポンプは年に1回程度の定期点検が必要です。
加圧ポンプ
加圧給水方式で使用する給水ポンプです。加圧給水方式では、水道本管から一度受水槽に水を貯め、加圧ポンプで各住戸に給水をします。
受水槽を用いるため、受水槽内に水があれば断水が発生した際も給水が可能です。ただし、給水ポンプが故障したり停電したりすると個別給水はできません。
なお、受水槽を用いるため受水槽の設置に十分なスペースの確保が必要で、定期的な清掃やメンテナンスの費用がかかります。
揚水ポンプ
高架水槽給水方式で使用する給水ポンプです。水道本管から一度受水槽に水を貯め、揚水ポンプで屋上に設置した高架水槽に送り、その水を自然落下させて各住戸に給水します。以前は主流の給水方式だったものの、近年はポンプ技術の向上によって見かける機会が減りました。
高架水槽給水方式のメリットは、受水槽に水があれば停電や断水時も水を供給できることです。加圧ポンプとは異なり、ポンプが稼働しなくても各戸に給水ができます。
一方で、重力で給水する仕組みのため、上水層と下水層で水圧に差が出やすい点は注意が必要です。
給水ポンプが壊れて水が出なくなる要因は?
給水ポンプの故障は、経年劣化や部品の破損が主な要因です。給水ポンプが壊れて水が出なくなる主な要因を把握して、事前の対策や問題発生時に迅速に対応ができるように備えましょう。
ポンプの経年劣化
給水ポンプの寿命は10年から15年程度とされています。時間の経過とともに給水ポンプそのものが劣化して壊れやすくなるため、設置から10年単位で時間が経っている場合は交換を検討しましょう。
また、定期的な点検や保守をすることで、耐用年数を延ばせます。マンションで使う給水ポンプは決して安いものではないため、点検や手入れを行うことで長く使い続けられるようにすることも大切です。
部品の破損
特定の部品が破損することも、ポンプによる給水に支障をきたします。
例えば、ゴムパッキンやメカニカルシールは、劣化によって弾性を失って亀裂が入ったり、腐食して破損したりします。他にも、制御盤や基盤の破損、圧力スイッチやセンサーの不具合などもよくあるケースです。
こまめに点検をすることで、部品の破損を早期に見つけたり、破損前に交換したりするなどの対策を講じられます。
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まとめ
マンションやビルなどで水を給水するために欠かせない給水ポンプ。給水方式ごとに対応するポンプは異なるものの、どの給水ポンプも破損することで安定した給水に悪影響を与えてしまいます。
定期的な保守や点検を行い、給水ポンプの故障による断水を防ぎましょう。